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そこへ直れ!手打ちにいたす!

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越後の國の讃岐うどん房 鶴越(つるこし)公式ブログ

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機械製麺 チクゴイズミ100% 13.6ボーメ加水53%

もう~40行も書いたのに、フリーズして消えちゃったじゃないの!バカPC!

一昨日、昨日と受講したS麺機の技術講習会に厚かましいとは思いながらも自分の粉で自分の作り方をしたものを機械で作るとどうなるもんやろうかという興味があったので、二日目である昨日の朝、生地を仕込んで持参してみた。

聞きたいことは二つあって、一つは綾などで見ている生地はマシュマロ的な柔らかさがあるのに剛麺で、自分で作っている生地は硬さばかりが目立つのは何故か、二つ目は手延ばしでやる場合にちょうど良い加水と塩度はどの程度にプロの店はしているのか、という点であった。

目覚めと同時に水回しをして軽くまとめる程度に踏んだものを密封して持って行き、講師に見せてみた。
意見としては…

1 高塩度なので弾力があって良いとは思うが、13.6はこの季節は限界値。手延ばしでは苦労する硬さになるはず。6月ごろの塩度である。

2 今回の生地は、塩度が高い分、加水が高くなっているので、そこそこ柔らかく手作業でも大丈夫だと思うが、これ以上硬いと身体を壊す。機械製麺の生地である。

3 今後は地粉で生地を引き締める目的で高塩度にするとしても12ボーメくらいを上限にする方が良いと思う。

以上のようなご意見でした。
実際、今回の講習で触れた生地は通常自分ではだれきったと思える柔らかさのものだったが、鍛え直しをして切るとピチピチの麺になるので、これで良いんだなぁと思ったことは事実。

加水を抑えていたのは、麺線がくっついてしまうため、できるだけ手捌きが良いように少加水気味にしていたが、どうもそれは切る道具の側の調整がきちんとできていないのではないか、とチラッと講師がおっしゃっていた。
手切り包丁のセッティングもなんもないと思っていたが、何かあるとしたら、台に水平に刃が当たっていないということか?
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さて、ひろぽちさんがくださったチクゴイズミでほぼ一年ぶりに打ってみたが、この粉のグミ的な仕上がりは個人的にとても好み。
ホクシンと食感が似ているので、伸びやかな麺が好きな人にはたまらんと思う。
安定して供給されることを期待する粉の一つだ。

この麺は、最初のまとめだけ手でやっただけで、あとは荒延ばし→ローリングプレスを三回繰り返すことで、踏みの工程を三回分やったのと同じになるようにして、機械で延ばし・切りまでやったものでほとんど力のいる作業をやっていない麺だ。

仕上がり具合は当然のことながら厚みも太さも均一で姿が良い。
意地悪く、手打ちの特徴を探し出そうという気持ちにでもならなければ、見栄えも良く、普通に食べて普通以上においしいものだ。

手作業にこだわっていたのは、踏む工程が機械ではなかなかうまく行かないのではないか?ということで延ばしや切りは機械を入れても踏むのだけは人の手でと思っていただけに、あっさりひっくり返されて少々悔しい気はする。

実際のところ、足踏みの工程を一日の製麺量である平均30kg分を1.5キロずつ丁寧にやっているとそれだけで楽に三時間はかかることになるので、一人で製造、販売、営業、経理とやらねばならぬ自分には、それは決して良いとは言えない作業の部分なのだ。

食感は機械だから極端に悪くて、手延ばしだから抜群に良い、ということはなく、むしろ生地のコンディションを良い状態に持っていく温度管理や湿度管理をきちんとしていれば、クオリティは保てる。(保つのも技術のうち)

製麺工程に機械が入るのは、職人を何人も雇える体制のところなら不要かもしれん。
ただ、こちらは弱小零細で基本は一人で戦わないといかんわけで、そうなると同じ24時間をどう使って日々より向上に向けて頑張るかということになるので、機械の導入はむしろ「時間を買う」感覚で考えた方が良さそうだ。

しかし、機械は決して安くないので店の核となるものとして先行投資してしまうかどうかは、もっと販売収益のシミュレーションをきちんとしてからでないと決められない。悩みどころ。
現段階では、複合機を入れる前に店舗全体の設備のためにお金を使いたいところである。
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Commented by ジェームス麺三郎 at 2008-03-08 15:20 x
300万円で10年
一年30万円で文句も言わず
黙々と働いてくれる人はおらんから
安いといえば安い買い物かもしれんけど
開業資金の大半を占めるのは痛いね〜〜〜〜。

それとど〜〜〜しても
純手打ちの方が美味しそうに見えるというマジック。

この二つのいい点を上手くとりいれるのが
ポイントなんでしょうね。

Commented by up-jp at 2008-03-08 18:53
>ジェ~ムス麺三郎さん
そうなんですわ~。確かに長期的に見れば、そうそう壊れるような
機械ではないので、初期投資ができれば、それは後ほどメリットに
なって返ってくるのは理解してるんですが、その初期投資をどうにか
することができなかったら、なんともならないわけです。
通信販売を組み込む予定なので、そこのことを考えると本来は機械で
賄う部分を作っておかんと身体が一つでは足りません。
純手打ちは、一日10キロ以内だったら、毎日の作業としてギリギリやっ
ていけるかなぁという思いはありますが、その麺の量で単価が上がらない
とけっこう経営的には厳しいですから、悩みは机上では解決しません。
どちらにしても今年一年は辛抱して、じっくりと前向きに考えながらやる
のが最善のようです。
Commented by やまちっち at 2008-03-08 21:09 x
う~ん・・・・・深い、不快でなく深いぞよ。。。。。。。
単純に加水が高い=麺味を良く感じやすい=手打ちの加水率というわけで
手打ちに一分の利はあるものの、大量にこなすにはやはり機械も必要に
なるというジレンマ・・・・しかしながら大事な所さえはずさなければ機械麺でも
充分なものはできるということですから、それも視野に入れた検討も必要ですね。
しかし勉強になります。
案外、同じ美味しい麺を作るにも、手打ちと機械製麺とはまったく別の観点で
考えたほうがスッキリするような気がしますね。
 
Commented by up-jp at 2008-03-08 23:00
>やまちっちさん
うどん屋さんも蕎麦屋さんも基本的には庶民の楽しみの食の文化だと思っていまして、確かに厳選材料で突出した単価のお店があったとしても意を決して食べに行かないといかんならんような麺類店はそうそうたくさんいらんと思いました。
日本に数店あれば良いのではないかと。
庶民の生活にしっかり根付いていて、日本中で有名になっている香川のうどん屋さんを見ているとほんまにそう思うわけです。
麺の品質もいろいろと究極を極めたものは高く評価されますが、実際は県外からのお客さまが来て、一時だけの評価でそんなことがあがったとしても実際にはロケーション、大将やおばちゃんの気持ち、ちょっとした心遣いの全てが複雑に絡まって繁盛するお店とそうでないお店があるのだろうと思っています。

結論としては、手打ちがきちんとできないとどんなに優れた機械でもコントロールできないことはよくこの講習会で分かりましたので、手打ちを基本としてきちんと使える基盤に立って客観的に店を俯瞰して必要なリソースとそうでないものをきちんと分けて考えれるようになりたいと思いました。
店をやることは何を提供したいんか、深く考えんといかなぁと思います。
by up-jp | 2008-03-07 10:21 | 製麺ログ | Trackback | Comments(4)