2009年 07月 02日
四国遠征レポ・壱
昨年のお遍路さんお接待うどんから丸一年ちょっと。
なんとか一年、うどん屋としてやってこれたことに感謝して、再び目指した香川県さぬき市前山にあるおへんろ交流サロン。
上越から前山まで約700キロ。
昨年は岡山の宇野まで走って宇高フェリーで高松入りしましたが、あまりにしんどかったので今回はETC割引もあるということもあり淡路島経由で四国入り。
前のエントリーで途中経過をところどころアップしとりますが、営業後仮眠なしの出発となってしまったためにまぁそら眠たい眠たい…
11時間、それでも耐えて走ってようやくさぬき市長尾に着きました。
ちょうど目の前に道の駅ながお、という休養施設があります。
そのお向かいにあるのが「おへんろ交流サロン」
木村館長とも一年ぶりの再会。変わらぬ笑顔で迎えてくださいました。
ここは87番札所「長尾寺」とお遍路の最後の札所「大窪寺」の途中にあるところで、歩き遍路さんならかなりの割合で立ち寄られるお接待所でもあります。
そしてここが結願の八十八番札所大窪寺。
なんでこんな基本的なことを書いているのかというと昨年お遍路さんお接待うどんをやっていた時に現地からアップする余力がなく、帰ってきたら帰ってきたで開店準備に突入してしまって、何をやることもなく一年を過ごしたということでして…ご勘弁くださいまし。笑
あとは長いので読みたい方はこちらをクリック
今回、香川へ出かけたのは女将に香川でリアルタイムの讃岐うどんを食べさせたかったこととお遍路うどんでこの一年の無事のお礼をしたかったわけです。
正直、正式な開業から一年も経たず売上も安定しないこの時期に店を4日連続で閉めるのはなかなか勇気が要ります。
ただ、讃岐で出ている「今」のうどんを知る機会を定期的に設けるつもりにならないとなかなか香川へは商売上の都合やら、旅費の問題やらでついつい後ほどになってしまいがちな気がして、昨年の夏ごろから来年は必ず店を休んでも香川に行くと決めていました。
その通りに実行計画を作って、そのまま実現できたという幸せ者です。
どうにかお接待所に着き、準備をしているとドイツ人の若いお遍路さんがうどんを心待ちにして出発を遅らせているという連絡が…
慌てて店開きして、彼らにうどんを食べていただきました。
なにせ出すのに精一杯で写真を撮るの、忘れてました。
そんな様子を見かねてか?岡山からMOONさんが助っ人に登場。(前の日に連絡をもらってましたけどね。笑)
そのうち、讃岐うどん友の会のせんさん、ringoさん、更に丸亀のスタァ「青いんさん」、全店制覇追撃部隊長「tooonさん」が現れて、いつの間にか同窓会モードにスイッチ。
更には缶ビールをぶら下げたあづまの大将と一番弟子のゆきちゃんまで!
まぁひやかけ食べながら、シュワシュワしながらのんびりしてましたが、肝心のお遍路さんは時期的に少ないこともあって結局その後ゼロ。
館長さんと道の駅のI佐さんや地元の役員さんなどに食べていただいて、昼過ぎには早々に店じまい。
ちょっと予想外でしたが、昨年が連休期間だったことを考えるといたしかたないでしょう。
新潟と香川がずいぶんと気候風土が違う、と直感的に感じたのは水の温度。
雨が少なく、気温も3度以上常に高い香川の水道はやはりぬるい。
北と南の温度差というのはホントにこういう感じで現れて来るんだな~と実感。
で、うどんがちっとも冷えず、締まらなかったのです。
ぬるいユルユルのうどんを食べさせてしまった皆さん、ほんまにごめんなさい。
丸亀のスタァが途中で機転を利かせてブロック氷を買ってきてくれたので最終盤のひやかけは美味しかったね。
※うどんの写真は丸亀のスタァ青いんさんのものをお借りしてます。ありがとう!
けっこうたくさんの生麺と出汁を用意していったので、あてが外れて少々気分が凹み気味で山を下りて、一旦高松市内のビジネスホテルに行き、荷物を部屋に置いてあづまうどんへ向かいました。
大将が晩御飯を一緒にたべようと招待してくださったので遠慮なくご馳走になることに。
一年ぶりのあづまは野外席がずいぶんと整備されて快適になっとりました。
あずま屋だったところはきちんと屋根がつき、丸太の椅子がたくさん。
駐車場も倍くらいになってるし、この一年間にずいぶんとお客さんが増えたんだな~と実感。
うちもそうできるくらいにならないかんな~と密かに思いました。
晩「ごはん」とは名ばかりで「ビール、麦焼酎、芋焼酎、日本酒+++++」のお約束の大宴会になって、途中から記憶がぶっ飛び、気づいたら6/23朝のホテルのベッドの上でした。
かみさんがいなかったら、きっと行方不明者になっていたことでしょうなぁ。
去年、大将のところに何度も寄ったときにいろいろと話していたことの中で大将が口癖のように「うどんはどこまでやっても答えがない。同じようにやっとるつもりでもうもないうどんがでけよる。ものすごうまいうどんがでけよるときもある。難しいなぁ。」と言われていたことが、今年は本当に実感できました。
大将はまかないをスタッフさんと一緒に食べよる時にもたまに「うもない!げぇ出るわ。いかんな。」ということがあって、同じうどんを食べとる僕らは「十分美味しいのになぁ」と思ってるわけです。
どこを判断して、美味いうどん、不味いうどんとしているのかが今ひとつよう分からんかったのですね。
昨年の5月中旬に四国から戻って今日までほぼ毎日うどんを食べ(たまには一日三食ともうどんということもあり)、麺として同じ感触で仕上がっても確かに美味しい日と平均点くらいの時があり、その差はなんやろか、と悩みます。
酔っ払いながら大将と意気投合したのは「茹での技術」の重要性かと。
麺の生地自体が良くないといかんのは当然のこととして、それを生かすも殺すも茹で。
釜の火力、水質、火加減、混ぜ方、タモの使い方、挿し湯の分量と温度などなど。
ベストな茹での状況を作るために必要な設備はどうしたら良いのかとか…ね。
そんな話やら経営の話やらあれこれしたけれど、今回大将からのメッセージは、
「ロスやらなんやら気にはなるけどな、出したいうどんを出さんとあかんで。」
一年前と一年後の今とずいぶんいろんな経験をしてきたなぁと改めて実感したことでした。
去年は大将とこんな話なんか一つもできんかったもんなぁ。
やれ粉がどうとか、加水がどうとか、そういう表面的な技術の話以外に話せることがなかったんやもんね。
まだまだ勉強せんならんことは山積しております。
鳥八での美味しい歓迎会の話、毎日二日酔い状態でのうどん屋巡りの話などはまた後ほど。
なんとか一年、うどん屋としてやってこれたことに感謝して、再び目指した香川県さぬき市前山にあるおへんろ交流サロン。
上越から前山まで約700キロ。
昨年は岡山の宇野まで走って宇高フェリーで高松入りしましたが、あまりにしんどかったので今回はETC割引もあるということもあり淡路島経由で四国入り。
前のエントリーで途中経過をところどころアップしとりますが、営業後仮眠なしの出発となってしまったためにまぁそら眠たい眠たい…
11時間、それでも耐えて走ってようやくさぬき市長尾に着きました。
ちょうど目の前に道の駅ながお、という休養施設があります。
そのお向かいにあるのが「おへんろ交流サロン」
木村館長とも一年ぶりの再会。変わらぬ笑顔で迎えてくださいました。
ここは87番札所「長尾寺」とお遍路の最後の札所「大窪寺」の途中にあるところで、歩き遍路さんならかなりの割合で立ち寄られるお接待所でもあります。
そしてここが結願の八十八番札所大窪寺。
なんでこんな基本的なことを書いているのかというと昨年お遍路さんお接待うどんをやっていた時に現地からアップする余力がなく、帰ってきたら帰ってきたで開店準備に突入してしまって、何をやることもなく一年を過ごしたということでして…ご勘弁くださいまし。笑
あとは長いので読みたい方はこちらをクリック
今回、香川へ出かけたのは女将に香川でリアルタイムの讃岐うどんを食べさせたかったこととお遍路うどんでこの一年の無事のお礼をしたかったわけです。
正直、正式な開業から一年も経たず売上も安定しないこの時期に店を4日連続で閉めるのはなかなか勇気が要ります。
ただ、讃岐で出ている「今」のうどんを知る機会を定期的に設けるつもりにならないとなかなか香川へは商売上の都合やら、旅費の問題やらでついつい後ほどになってしまいがちな気がして、昨年の夏ごろから来年は必ず店を休んでも香川に行くと決めていました。
その通りに実行計画を作って、そのまま実現できたという幸せ者です。
どうにかお接待所に着き、準備をしているとドイツ人の若いお遍路さんがうどんを心待ちにして出発を遅らせているという連絡が…
慌てて店開きして、彼らにうどんを食べていただきました。
なにせ出すのに精一杯で写真を撮るの、忘れてました。
そのうち、讃岐うどん友の会のせんさん、ringoさん、更に丸亀のスタァ「青いんさん」、全店制覇追撃部隊長「tooonさん」が現れて、いつの間にか同窓会モードにスイッチ。
更には缶ビールをぶら下げたあづまの大将と一番弟子のゆきちゃんまで!
まぁひやかけ食べながら、シュワシュワしながらのんびりしてましたが、肝心のお遍路さんは時期的に少ないこともあって結局その後ゼロ。
館長さんと道の駅のI佐さんや地元の役員さんなどに食べていただいて、昼過ぎには早々に店じまい。
ちょっと予想外でしたが、昨年が連休期間だったことを考えるといたしかたないでしょう。
新潟と香川がずいぶんと気候風土が違う、と直感的に感じたのは水の温度。
雨が少なく、気温も3度以上常に高い香川の水道はやはりぬるい。
北と南の温度差というのはホントにこういう感じで現れて来るんだな~と実感。
で、うどんがちっとも冷えず、締まらなかったのです。
ぬるいユルユルのうどんを食べさせてしまった皆さん、ほんまにごめんなさい。
丸亀のスタァが途中で機転を利かせてブロック氷を買ってきてくれたので最終盤のひやかけは美味しかったね。
※うどんの写真は丸亀のスタァ青いんさんのものをお借りしてます。ありがとう!
けっこうたくさんの生麺と出汁を用意していったので、あてが外れて少々気分が凹み気味で山を下りて、一旦高松市内のビジネスホテルに行き、荷物を部屋に置いてあづまうどんへ向かいました。
大将が晩御飯を一緒にたべようと招待してくださったので遠慮なくご馳走になることに。
一年ぶりのあづまは野外席がずいぶんと整備されて快適になっとりました。
あずま屋だったところはきちんと屋根がつき、丸太の椅子がたくさん。
駐車場も倍くらいになってるし、この一年間にずいぶんとお客さんが増えたんだな~と実感。
うちもそうできるくらいにならないかんな~と密かに思いました。
晩「ごはん」とは名ばかりで「ビール、麦焼酎、芋焼酎、日本酒+++++」のお約束の大宴会になって、途中から記憶がぶっ飛び、気づいたら6/23朝のホテルのベッドの上でした。
かみさんがいなかったら、きっと行方不明者になっていたことでしょうなぁ。
去年、大将のところに何度も寄ったときにいろいろと話していたことの中で大将が口癖のように「うどんはどこまでやっても答えがない。同じようにやっとるつもりでもうもないうどんがでけよる。ものすごうまいうどんがでけよるときもある。難しいなぁ。」と言われていたことが、今年は本当に実感できました。
大将はまかないをスタッフさんと一緒に食べよる時にもたまに「うもない!げぇ出るわ。いかんな。」ということがあって、同じうどんを食べとる僕らは「十分美味しいのになぁ」と思ってるわけです。
どこを判断して、美味いうどん、不味いうどんとしているのかが今ひとつよう分からんかったのですね。
昨年の5月中旬に四国から戻って今日までほぼ毎日うどんを食べ(たまには一日三食ともうどんということもあり)、麺として同じ感触で仕上がっても確かに美味しい日と平均点くらいの時があり、その差はなんやろか、と悩みます。
酔っ払いながら大将と意気投合したのは「茹での技術」の重要性かと。
麺の生地自体が良くないといかんのは当然のこととして、それを生かすも殺すも茹で。
釜の火力、水質、火加減、混ぜ方、タモの使い方、挿し湯の分量と温度などなど。
ベストな茹での状況を作るために必要な設備はどうしたら良いのかとか…ね。
そんな話やら経営の話やらあれこれしたけれど、今回大将からのメッセージは、
「ロスやらなんやら気にはなるけどな、出したいうどんを出さんとあかんで。」
一年前と一年後の今とずいぶんいろんな経験をしてきたなぁと改めて実感したことでした。
去年は大将とこんな話なんか一つもできんかったもんなぁ。
やれ粉がどうとか、加水がどうとか、そういう表面的な技術の話以外に話せることがなかったんやもんね。
まだまだ勉強せんならんことは山積しております。
鳥八での美味しい歓迎会の話、毎日二日酔い状態でのうどん屋巡りの話などはまた後ほど。
by up-jp
| 2009-07-02 23:38
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